スヌーカー界の世界最強タッグ決定戦 ワールド・カップ2017:レビュー

スヌーカー界の夏の祭典といえば、このワールド・カップこと世界最強タッグ決定戦です。と言いたいところですが、実際はまだそこまで普及していないのが現状の国別対抗戦(ノンランキング・イベント)です。

前回は2015年に行われ、前評判を覆して優勝した中国の若手コンビ、ヤン・ビンタオとざゾウ・ユウロンでした。今回もチャイナBとしてエントリーしています。

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今年も前回同様24チームが参加し、それらを4つのグループの分け1試合5フレームの総当たり戦を行い、グループの上位2チームが決勝トーナメントへ進出します。

グループAではウェールズチャイナBが通過しました。このグループではブラジルの予想外の活躍が印象的でした。あと1勝で予選通過というところまでで上り詰めたものの、健闘虚しくリーグ3位でした。

グループBではベルギーが1位通過を早々に決め、2位の椅子はディンとリャンの中国Aかマルコ・フー率いる香港か、最後の1フレームを取った方が通過という白熱したゲームとなりました。

マルコ・フーが先制し、ブレイクを築いていきますが、51点目を入れた直後のブラックを外してしまします。ここから中国のエース、ディン・ジュンフィが登場します。地元中国での開催ということで、会場に詰めかけた多くのファンが固唾を呑んで見守ります。ここで負けてしまっては中華人民共和国の人々の期待を裏切ることになってしまうからです。
22点目のレッドを入れた後に残った配置はかなりリスキーなものでしたが、ピンクを入れながらミドル上部のレッドをディベロップメントする見事なリカバリーを見せてくれました。その後は危なげなく取りきり劇的な逆転勝利を演出したのでした。
中国Aは2011年の第一回大会以来の2度目の優勝を狙います。

グループCは優勝候補のイングランドが期待以上の圧倒的な実力を見せつけます。25フレームを戦い、落としたフレームはわずか3つだけという絶好調ぶりでした。

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このグループではニール・ロバートソン率いるオーストラリアも含まれていましたが、イラン勢の活躍により決勝進出は叶いませんでした。

イランのホセイン・バフエイとソヘイル・ヴァハディ
イランのホセイン・バフエイとソヘイル・ヴァハディ

グループDタイ北アイルランドが勝ち抜けました。前回準決勝戦のスコットランドは試合自体には大負けしていないものの、勝つ時も僅差でしか勝てなかったため、得失フレーム差で順位が決まる今回のフォーマットでは勝ち残れませんでした。

 

さて決勝トーナメント進出8チームが決まりました。

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準々決勝戦の結果、勝ち残った4チーム中3チームがアジア勢でした。西欧のスヌーカー大国たちを倒していく光景は、見ていて頼もしさを感じましたね。

準々決勝では中国Aとイングランドが勝ち上がり、大本命同士の決勝戦が実現しました。

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決勝戦はベストオブ・7で行われました。前半はイングランドがいい滑り出しを見せフレームカウント3-1とリーチをかけます。しかしここから中国の逆襲が始まりまします。第5フレームをディンが勝ち、第6フレームのチーム戦へ持ち込みます。

ラストの22点残りのブラウンでディンが信じられないミスを犯します。ここからこのゲームは複雑な状況へと変貌していきます。難しい配置が続きますが、世界トップの4人故なかなかミスをせず、我慢比べが続いていきます。ブルーボールの攻防では中国側に舞い降りた幸運も味方し、このフレームを勝ち取りました。

運命のディサイディングフレームは大将対決、ディン・ジュンフィ対ジャッド・トランプでした。トランプのセーフティミスからディンのブレイクが始まります。
しかし59点目をポットしたところでミスを犯し、攻撃権がトランプに移ります。取り出しの難しいレッドを処理したものの、その後が続かずに再びディンがテーブルに戻ります。トップクッション付近の嫌らしいレッドを完璧に処理をして、この大一番を制しました。

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これで中国は2011年、2015年(中国B)、2017年と3年連続でこの大会を制しています。2チーム選出と自国開催効果の為かやはり強かったですね。次は何年後に開催されるかまだ不明ですが、中国の連覇を阻む国は現れるのでしょうか?

 

さて次の大会は、同じくノンランキング・イベントですが7月20日から香港・マスターズが開催されます。人気、実績共にトップレベルのプレイヤーだけが招待されるイベントです。もちろんロニー・オサリバンも参加予定ですので楽しみですね。

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