スヌーカー観戦マニュアル その1:スヌーカーとは何か

21世紀の現在、この世には多くの娯楽が溢れています。音楽をこよなく愛する人、、絵画が好きで美術館へよく訪れる人、映画を観にシアターへ足繁く通う人。ここまで娯楽が多様化した現在、何が好きか聞かれると、これだ!と答えるのに一筋縄ではいかないほど数多の魅力溢れる芸術、スポーツ、学問が存在しています。

そこで今回から日本では全く馴染みのないスヌーカーの魅力について、持論を書き記していきたいと思います。

スヌーカーとは何か

これはスヌーカーを知らない人が質問してくる、スヌーカーファンにとっては最大の難問といえるでしょう。なるほど、確かにスヌーカーはこういう歴史があるよ、こんな感じのゲームだよ、ビリヤードとの違いはね・・・などと箇条書きで説明することはできます。しかし、それでは物事の本質を伝えることはできません。
例えば、犬を知らない子供に「犬は染色体が78本ある哺乳類で、歯は42本あって・・・」など説明しても絶対、皆さんがイメージを持っている「犬」は相手に伝わりませんよね。
特徴的な点を列挙したとしても、本質が見えてくるとは限りません。ここは一言でずばっと言わなくてはいけません。

 

ここで時を遡ってみます。
明治22年(1889年)の2月11日、この日、大日本帝国憲法が発布されました。これは日本史でも屈指の大天才といわれる井上毅が草案を書き上げ、これを作り上げました。

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日本史上屈指の天才 井上毅

 

この時、井上は国家の最も核となる概念、思想を第一条に置かなくてはいけないと考えました。いわゆる国体です。
そして出来上がったのが、大日本帝国憲法第一条の

大日本帝国ハ萬世一系ノ天皇之ヲ統治ス

です。
これを読んだとき、確かに僕はなるほど!と唸ってしまいました。この一文には「日本とは何か」が濃密に凝縮されています。恐るべし天才、井上毅(と伊藤博文)。

 

そこで同様に
スヌーカーというゲームの本質とは何なのか。

僕は日々、この問いに対してスヌーカーとうスポーツの核心となる文言を作り上げようと毎日毎日、日夜努力しております。しかし、悲しいかな僕は井上毅のように賢くありません。せめて彼の明晰な頭脳の1割でも所有していれば、この答えを出せていたかもしれませんが、そこに至っていないのが現状です。

無い袖は振れないので、ここは今の自分ができる範囲で日本国民にスヌーカーを知らしていきたいと考えています。

 

そこでスヌーカーの本質は語れないにしても、ハードルをぐっと下げて
「スヌーカーとはどういうゲームか」
という問いに、観戦するにあたり、必要なルールの側面を中心に語っていくことはできるのではないか。

まず始めに想像してください。あなたが友人を連れてスヌーカーホールに行ったとします。友人は初めて、まるで北海道の春の若葉が生い茂る広大な大地を彷彿とさせるな大きなテーブルと巨大な宝石のように濁り一つ無いきらめく球体を前に感動に浸っていることでしょう。

この世の絶景を眼に焼き付けた友人は、しばらくして口を開きます。

「これが・・・スヌーカーなんだね。ところでスヌーカーってどんなル-ルなのさ?」

来ました!
これに対しては曖昧なことを発言してはいけません。
続きを読む前に一度自分の胸に手を当てて考えてみてください。
あなたなら、なんと説明しますか?
この答えにはいろいろな回答があるかと思いますが、スヌーカーを知っている人は、言葉のセレクションは違えど意味は同じになると思います。
僕ならこう答えます

「スヌーカーとはフレーム終了時に、相手より1点以上または一定の点数以上を獲得した者が勝者となるゲーム」だと。

この文章を分解すると「フレーム終了時」「相手より1点以上または一定の点数以上を獲得する」という部分に分けられます。

初めに「フレーム終了時」について考えていきます。
アメリカン・プールの9ボールや10ボールは過程がどうであれ、ルール上の合法的な条件下でゲームボールをポットしたプレイヤーが勝利します。ローテーションや14ー1は規定の点数が決められており、先にそこに到達したプレイヤーが勝ちます。これはスリークッションも同じだと思います。

スヌーカーの場合、確実にゲームが終了するのは

  1. カラーボールゲーム(レッドがテーブル上に無い状態、テーブル上の点数が残り13点の時)のピンクを入れた時点で、相手との得点差が8点以上の時、終了になります。この時リードしているプレイヤーは、次のブラックボールでファールをしても、結果には何ら影響を及ぼしません。ここで例を提示すると
    現在、太郎と花子がプレイしています。
    テーブル上の的球はピンク、ブラックのみで、スコアは52ー50で太郎がリードしているとします。太郎がピンクをポットして58ー50となりました。太郎はハイエストブレイク更新がかかっていたためブラックをポットしにいきましたが、ミスをしてインオフさせてしまいました。スコアは58ー57になりましたが、ここから花子がプレイすることはできません。なぜなら最後のブラックでどちらかに点数が入った時点でゲームは終了するからです。よってこの試合の最終スコアは58-57で太郎の勝利となります。
  2. もしラストピンクをポットした時点で、点差が7点差以内の場合は、最後のブラックをポットかファールをした時点でプレイは終了し、その時、点数の多かったプレイヤーの勝ちとなります。
  3. さらにこのブラックの点数が加わり、同点だった場合はRe-spotted blackとなり、ブラックをブラック・スポットに置き、コイントスをおこない、先行になったプレイヤーがキューボールをDゾーン内の任意の場所において、初めに7点を獲得(ポットもしくはファール)した方が勝ちとなります。
  4. ゲームの終盤に大量の点数差がつき、相手プレイヤーが逆転不可能だと判断すると、自分のターンが回ってきた時にコンシード(ギブアップ)することが可能です。この時もフレームは終了になります。
  5. 的球がスヌーカー状態ではない時(的球の右端から左端の部分にキューボールを直接当てられる時)に3回連続でファール&ミスをすると強制的にフレームを失います。(これはかなり珍しいシチュエーションで滅多に起こりません。)
  6. 公式戦においては、不正行為、故意のファール、遅刻、遅延行為などの非紳士的な行為は強制負けになることがあります。

 

今回はどうなるとフレーム終了するかを見てきましたが、次回はスヌーカー観戦の最大の難関といわれる点数計算についてじっくり解説していきます。スヌーカーに興味を持った方のために一助になればと思います。

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