World Snooker Championship 2015 : Final レビュー

5月3日~5月4日、78回目となるWorld Snooker ChampionshipのFinalが行われました。




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この大会の開催前ショーン・マーフィとスチュアート・ビンガムが決勝で交える事になると誰が予想したでしょうか。ショーン・マーフィは予想出来ても、スチュアート・ビンガムがロニー・オサリバンを倒し、ジャッド・トランプを退けこの舞台に登るだなんて・・・。

決勝戦初日、前評判どおりショーン・マーフィがリードし、一時はフレームカウント8-4と4フレーム差をつけます。ところが、ここからビンガムがフレームを3連取し、この日は9-7で終えます。

2015-05-04_spo_9210356_I12日目、開始からスチュアート・ビンガムがフレームを5連取し遂にショーン・マーフィを追い抜きます。フレームカウントだけではなくプレー内容も一変し、ショーン・マーフィはこれまでの爆発力が薄れてしまったように思います。日をまたぐロングゲームの恐ろしさといえましょう。逆にスチュアート・ビンガムは本人のスヌーカー人生の歩みと同じように、終盤になるにつれ尻上がりにプレーが良くなっていったように感じました。

しかし、ここで終わらないのが今シーズンのマスターズの覇者ショーン・マーフィです。終盤、フレームを連取しフレームカウントを15-15とします。今、振り返るとこのゲームで最も重要だったフレームが次の第31フレームだったのではないかと思います。もしこの会場に牧紳一がいたら「次の1フレームをとった方が全国だ」と言っていたことでしょう。1時間以上(トイレ休憩含む)続いたフレームを制したビンガムは勢いに乗り、32,33フレームと連取し決勝初進出&初優勝をしました。今シーズン最も多く試合をした男とその家族との優勝セレモニーは今年のスヌーカーシーズン最高の感動的なシーンでした。
また、38歳で世界選手権初優勝はクルーシブルの歴史において最年長記録だそうです。

この大会が終わり現在の暫定ランキングは1位がマーク・セルビー、2位がスチュアート・ビンガム(過去最高順位)です。
来年は再び「クルーシブルの呪い」が発動する年となりますが、今年39歳になるビンガムは来シーズンの試合、そしてWorld Snooker Championship 2016はどのような活躍を見せてくれるのでしょうか。来シーズンは世界チャンピオンのスチュアート・ビンガムに注目です!!
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World Snooker Championship 2015の記録

2011年の世界選手権でマーク・アレンに煽られ、そこからブレイクスルーを果たしたスチュアート・ビンガムの優勝で幕を閉じたWorld Snooker Championship 2015ですが、この大会ですごい記録が生まれました。それは「1つの大会ですべてのプレイヤーが出したセンチュリーの総数」です。147こそ出ませんでしたが、140点台のブレイクが5つ(内4つはニール・ロバートソン!)とハイレベルなブレイクビルディングが行われたと思います。

今大会のセンチュリーの数は予選で83個、本戦で86個の合計169個となっており、2位のWorld Snooker Championship 2004は165個、3位はWorld Snooker Championship 2005で153個となっています。驚くところはこれだけではありません、今大会の何がすごいのかというと・・・、そうです!ピンと来た方もいらっしゃると思いますが、ここ数年予選のフォーマットが頻繁に変わっており、今回はランキング17位以下128人のトーナメントで行われました。2005年までは予選の試合数はそれはもうすごいことになっており、その時と比べて大幅に試合数が減ったにもかかわらず記録を更新したということです。

”一つの大会におけるセンチュリーの数”をまとめた表
”一つの大会におけるセンチュリーの数”をまとめた表

この表を見ると今大会はセンチュリーの数が2位のWorld Snooker Championship 2004よりも2%以上高いことがわかります。

本戦でのセンチュリーの数も、World Snooker Championship 2009の83個が最高記録でしたが、今大会の本戦はそれを上回る86個という新記録を作りました。

今大会の最多センチュリーはショーン・マーフィの13個
今大会の最多センチュリーはショーン・マーフィの13個

 今大会はテーブルの仕様が変わったのかな?と疑問に思うくらいブレイクが多く出た大会でした。

50点以上のブレイクも昨年より多く生まれ、近年のプレイヤーたちのレベルの高さを知らしめる結果なのではないかと思います。

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